血圧の変動に注意

日本人(にほんじん)の死亡(しぼう)原因(げんいん)のトップ3に含ま(ふくま)れる脳血管(のうけっかん)疾患(しっかん)のうち、脳梗塞(のうこうそく)はもっとも多い(おおい)病気(びょうき)です。国民病(こくみんびょう)ともいえる脳梗塞(のうこうそく)に、いつ自分(じぶん)が襲われる(おそわれる)かわからないと予防(よぼう)医学(いがく)の重要性(じゅうようせい)をあらためて認識(にんしき)している人(ひと)もいるでしょう。脳梗塞(のうこうそく)は、その発症(はっしょう)する時間帯(じかんたい)に特徴(とくちょう)があり、朝(あさ)6時頃(じごろ)〜午前中(ごぜんちゅう)の早い(はやい)時間(じかん)に多く(おおく)発生(はっせい)しています。この時間(じかん)は、睡眠中(すいみんちゅう)にからだに水分(すいぶん)が補給(ほきゅう)されないため血液(けつえき)の粘性(ねんせい)が増し(まし)、血管(けっかん)がつまりやすくなっているのに加え(くわえ)、起床(きしょう)直後(ちょくご)で血圧(けつあつ)が変動(へんどう)しやすい時間(じかん)であることが、脳梗塞(のうこうそく)多発(たはつ)の原因(げんいん)のひとつであると考え(かんがえ)られます。そのため、脳梗塞(のうこうそく)の予防(よぼう)、再発(さいはつ)防止(ぼうし)には、水分(すいぶん)をしっかり補給(ほきゅう)することと、血圧(けつあつ)を急激(きゅうげき)に変動(へんどう)させないことが大切(たいせつ)になってきます。人間(にんげん)は強い(つよい)ストレスがかかったりイライラすることがあると、血液中(けつえきちゅう)にアドレナリンなどのホルモンが増え(ふえ)、血圧(けつあつ)を上昇(じょうしょう)させます。そのため、脳梗塞(のうこうそく)を防ぐ(ふせぐ)には、けんかや言い争い(いいあらそい)でカーッとなったり怒る(いかる)のはなるべく避け(さけ)たいことです。上手(じょうず)に気分(きぶん)転換(てんかん)したり、趣味(しゅみ)の時間(じかん)を持つ(もつ)など、自分(じぶん)なりのストレス解消法(かいしょうほう)を見つけ(みつけ)ておきましょう。またビックリすることも血圧(けつあつ)を上昇(じょうしょう)させてしまいます。夜中(よなか)の睡眠中(すいみんちゅう)に突然(とつぜん)電話(でんわ)が鳴っ(なっ)て飛び起きる(とびおきる)、という状況(じょうきょう)では特に(とくに)血圧(けつあつ)の上昇(じょうしょう)を招い(まねい)てしまいます。また、精神的(せいしんてき)ストレスだけでなく、気温(きおん)の変化(へんか)も血圧(けつあつ)に関係(かんけい)しています。急に(きゅうに)寒い(さむい)場所(ばしょ)に出(で)たり冷たい(つめたい)風(かぜ)にあたると、血管(けっかん)が収縮(しゅうしゅく)して血圧(けつあつ)が急激(きゅうげき)に上がり(あがり)ます。冬(ふゆ)の起床(きしょう)時(じ)に暖かい(あたたかい)布団(ふとん)から出(で)て寒い(さむい)トイレに入っ(はいっ)たときや、冷たい(つめたい)水(みず)で顔(かお)を洗う(あらう)といった行動(こうどう)なども注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)です。血圧(けつあつ)の急激(きゅうげき)な変動(へんどう)は、脳梗塞(のうこうそく)を引き起こす(ひきおこす)原因(げんいん)になりやすいです。予防(よぼう)医学(いがく)を実践(じっせん)するという心構え(こころがまえ)で日常(にちじょう)生活(せいかつ)の中(なか)で少し(すこし)行動(こうどう)に気(き)をつければ、急激(きゅうげき)な血圧(けつあつ)変動(へんどう)から脳梗塞(のうこうそく)を防ぐ(ふせぐ)ことができるのです。

予防医学

日本人の死亡原因のトップ3に含まれる脳血管疾患のうち、脳梗塞はもっとも多い病気です。

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