毎日(まいにち)の食事(しょくじ)、運動(うんどう)、睡眠(すいみん)など、生活(せいかつ)習慣(しゅうかん)を改めて(あらためて)健康(けんこう)なからだを維持(いじ)していくことも予防(よぼう)医学(いがく)のひとつです。人間(にんげん)のからだは物(もの)を食べる(たべる)ことによって機能(きのう)しますので、とくに毎日(まいにち)の食事(しょくじ)は病気(びょうき)を予防(よぼう)する上(うえ)でも大切(たいせつ)な要素(ようそ)です。ここでは、がん予防(よぼう)に関(かん)する食事(しょくじ)についてお話(おはなし)したいと思い(とおもい)ます。まず、塩分(えんぶん)は控え(ひかえ)ましょう。１日(にち)あたりの食塩(しょくえん)摂取量(せっしゅりょう)として、男性(だんせい)１０ｇ未満(みまん)、女性(じょせい)８ｇ未満(みまん)が目標(もくひょう)ですが、できるだけ少なく(すくなく)することが望ま(のぞま)れます。塩辛(しおから)などの高(こう)塩分(えんぶん)食品(しょくひん)は続け(つづけ)て食べ(たべ)ないようにし、味付け(あじつけ)はなるべくうすくしましょう。濃い(こい)味(あじ)に慣れ(なれ)た人(ひと)がうす味(うすあじ)に慣れる(なれる)には相当(そうとう)な時間(じかん)がかかりますが、塩(しお)やしょうゆの代わり(かわり)にレモンを使っ(つかっ)たり、シソなど香り(かおり)のあるもので風味(ふうみ)を付ける(つける)など、工夫(くふう)次第(しだい)で塩分(えんぶん)は控え(ひかえ)られます。次に(つぎに)、野菜(やさい)不足(ぶそく)にならないように気(き)をつけましょう。野菜(やさい)は毎食(まいしょく)摂り(とり)たいものです。野菜(やさい)をほとんど食べ(たべ)ないと、胃がん(いがん)や大腸がん(だいちょうがん)のリスクが高く(たかく)なるそうです。野菜(やさい)とは逆(ぎゃく)に、ハムやソーセージなどの保存(ほぞん)食品(しょくひん)、加工肉(かこうにく)などは控えめ(ひかえめ)にしたほうがよいでしょう。また、食べ方(たべかた)になりますが、熱い(あつい)ものはなるべく冷まし(さまし)てから食べる(たべる)ようにしてください。慌て(あわて)て熱い(あつい)ものを口(くち)に入れて(いれて)口腔内(こうくうない)や食道(しょくどう)の粘膜(ねんまく)を傷つける(きずつける)ことのないように気(き)をつけてください。このように食事(しょくじ)に関し(にかんし)て配慮(はいりょ)したいことはいろいろありますが、しかしこれを摂っ(とっ)ていればがんにならない、という食品(しょくひん)や栄養素(えいようそ)ははっきりわかっていないのが現状(げんじょう)です。また、摂り(とり)続け(つづけ)ているとがんのリスクを上げ(あげ)てしまう物質(ぶっしつ)をまったく除去(じょきょ)するのも困難(こんなん)です。そのため、リスクを上げ(あげ)てしまう物質(ぶっしつ)を分散(ぶんさん)させるためにも、特定(とくてい)の食品(しょくひん)、栄養素(えいようそ)ばかりに偏ら(かたよら)ずバランスのよい食事(しょくじ)を摂る(とる)ことを心がけ(こころがけ)てください。毎日(まいにち)の生活(せいかつ)の中(なか)で続け(つづけ)てこそ、予防(よぼう)医学(いがく)の意味(いみ)があるといえるでしょう。
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